雄作独白⑥「【NG】前髪やすその髪、自分で切らないで!!」
毛先が傷んでるから切ってキレイにしよう
「毛先が傷んでるから、切って綺麗しにしよう」
皆さんそう思うものです。
でも切るという行為をすれば、切り口が出来るということを忘れないでください。
髪の毛を真っ二つに切って、髪の毛の健康状態が無事であるはずがないのです。
髪の毛の中には沢山の栄養分や細胞が有ります。普段の状態ですと表面のキューティクルが守ってくれているのですが、切ってしまうと切り口は中が剥き出し状態になるのです。
「 切ったのに数日で髪の毛が傷む。私って枝毛症なの?」
この経験もある人が多いのではないでしょうか?
実は、美容師のハサミの切れ味もダメージと大きな関係が有るのです。切り口がキレイでないと、切ったその瞬間から毛先が白くなり、枝毛の原因になってしまうのです。
前髪やすそを文房具ハサミで自分で切るなんて、もってのほかです。
もちろんぼくは鋏のメンテナンスは欠かしませんし、それは一番大切だと思っています。
ヘアデザインする時にお客様の髪の毛をカットで痛めては、意味が無いからです。
切った後の髪は一体どうなっている?
切れない包丁でトマトを切ったら、形は崩れて中の水分が出て来ますよね。
逆に切れ味に良い包丁なら形は綺麗で水分も保たれたままです。
髪の毛にも同じこと言えるのです。この状態を作らなければなりません。
カットされた毛先の画像です、スパッとキレイに切られています。
もっと拡大した画像です。
切れ味のいい美容師のハサミで切っても、切り口に多少のズレがあることが分かります。
このままにしてしまうと、この毛先から栄養分が流れ出てしまいます。
キューティクルも逆剥けのようなり、枝毛になります。
そのまま放置が毛先が傷む原因の一番危ない状態なんです。
カット後の処理はトリートメント
切り口の保護してくれるアイテムはトリートメントです。表面に膜を張り、キューティクルや切り口を剥き出しの毛先を守ってくれます。洗い流さないトリートメントも効果が大きいです。
傷口には蓋(ふた)をする。カットでも同じことがいえるのです。
文章・青木雄作