高知市の美容室リグレッタのブログ

美容室リグレッタのお客様の日々を綴ります。併せて髪の毛やヘアスタイルのQ&Aも満載です。

大公開!リグレッタ店長・青木が使う4つのハサミ!!

美容室のリズムを刻むシザーの音 

リズムよく小刻みに挟みの音を聞きながら髪の毛をカットされている時間、美容師は

腰にあるシザーポーチからハサミを出しカットをしています。 

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長さを切る時使うシザー(鋏) 髪の毛の量を少なくするセニング(透き鋏)

使い分けて髪の毛をカット、デザインをしています。

『いったい何を考えて切っているんだ?』

『適当に挟んでいるのか?』

『いっぱい鋏持っているんだなー』

少し疑問に思った方も少なくないはず、今回は僕が使っている鋏を例にあげて説明してみようと思います。

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【これが無くては始まらない】

長さを切りベースのカット形を作るシザー 島理研STD700 7.0インチ

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髪の毛を傷めず真っ直ぐ綺麗に切る事のできるシザーです。刃は直刃

僕はコレ無しでは仕事が出来ないくらい頼りになる鋏です。

 

刃先も長く、8年以上使っています!

 

【曲がった鋏真っ直ぐ切れない?!】

Rシザー

頭の丸みにそって落ちて来る髪の毛に柔らかさや、抜け感(軽さ)を表現する時に使う鋏です。

 

笹刃になっていて少し髪の毛を逃がしながらカットできます。柔らかな質感も出てぱっつん!とした切り口にならない優れものです。

 

主にドライカット(濡れてない髪の毛を切る)時に使う鋏です。

 

こっそり自分の名前と僕が描いたシンボル入りお気に入りの1丁です。

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【セニング(梳き鋏) 2丁】 

僕は二丁持ってます。

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ひとつは沢山梳ける鋏と、もうひとつはあまり梳けない鋏です。

 

髪の毛に一番使う鋏で開閉回数も他の刃と比べても多い鋏、あまり、髪の毛を梳いて少なくし過ぎると髪の毛が痛みますしパサパサしてきます。ので使い分けがとても大事だと考えています。

 

 【知っていますか?セニングは片方しか切れないんです】 

沢山梳けるセニングは、両方が刃になっています。

普通セニングは真っ直ぐになっている刃が切る鋏、不揃いになっている刃に見える部分は切りたい髪の毛を乗せるだけで、本来刃ではないのです。

片方が刃だと上から潰して切ることになりますが両方だと挟んで切る事ができ髪の毛を痛めないのです。

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あまり梳けないセニングは微調整の天才です。一回挟んだだけではほとんど髪の毛は切れません。何度か挟みながらカットし毛先の厚みがちょうどいい時を見逃さず仕上げる事が出来ます

 

何度も開閉して使うのですが全く指に無理が行かないようになっており、鋏の職人が美容師のためを考えて手作りしています。

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【鋏は人が作る】 

美容師が使う鋏はメーカーや値段の安いものから高いものまで沢山あります。

僕は鋏を選ぶ時、機械ではなく人が作ったものを選んでます。鋏のメンテナンスは自分で拭くくらいしか出来ません。

切れ味を保つのは研ぎに出して磨いてもらわないといけません。

 

研ぎに出すと必ず、手紙をつけて返してくれます。直した部分や刃の癖なんかも書いてくれいてます。

 

そんないろんな思いの詰まった鋏でお客様の髪の毛に向き合う、適当なカットは出来ません。

 

【最後に】 

いろいろ書きましたが、美容師の道具は沢山あって、自分でお金をだして買います。

美容師が腰に下げているシザーポーチは、

美容師こだわりや思いが詰まっています。

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お客様に素敵にしたいと思いを込めて、頑張っています。

 

文章/写真・店長 青木雄作